近年のインターネットの発展には目覚ましいものがあります。
20年前はインターネットといっても、テキストで埋め尽くされたサイト、掲示板のコメントなどが主流でした。この10年間で、YouTube、Netflix、TikTokをはじめとする動画媒体はインターネットユーザーにとって最も消費されるメディアとなりました。2020年には、1週間あたり平均16時間、オンラインで動画が視聴されていたそうです! (引用:Wyzowl)この数字は、特に新型コロナウイルスのステイホームとも相まって、絶えず増加しています。
私たちがこれほどまでに映像を好むのは、それが私たちの脳に非常にインパクトのある形で作用するからです。視覚、聴覚、そして感情を通して、映像は私たちの注意を引きつけます。だからこそ、動画は労力をかけずに暗記を促すツールなのです。そう考えると、営業、マーケティング、教育など、あらゆる分野で映像が登場するのは当然のことだといっていいでしょう。語学学習も例外ではありません。
語学学習における分野でのGoogle検索トップ3は、「YouTube 英語 学習」、「洋画 リスニング 練習」、そして「リスニング 動画 おすすめ」です。多くのインターネットユーザーがリスニングの練習をしたいと考え、外国語学習のためにYouTube動画、Netflixのドラマや映画を吹き替えで視聴し、楽しんでいます。この学習方法により、リスニングスキルが向上し、以前は知らなかった単語や表現をより簡単に覚えれるようになったと感じているようです。
しかし、多くの人が疑問に思っているのは「YouTubeでの英語学習法とは?」、「映画はリスニングにどれくらい効果があるのか?」、「洋画を視聴すれば英語が話せるようになるのか?」ということではないでしょうか?動画を見るのは楽しいけど、果たして本当に外国語学習に効果があるのか。
この記事では、外国語学習に際して動画を使って学ぶべき、3つの理由をご紹介いたします。
理由1 : 本格的に外国語を学べる
私は高校と大学の5年間で中国語を学び、その後1年間中国に渡りました。学校の成績も良かったので、中国での実践準備はできていると思っていました!しかし、現地に到着してみると「本場」の中国人と会話をするなど、ほとんど不可能だという現実が浮き彫りになりました。
海外に住んでいる人や、国際的な職場で働いている人にインタビューすると、皆さん同じような経験をしていました。長い間外国語を学んでいても、実際は学んだ言語で会話するのに難しさを感じているのです。
全ての原因を分析すると1本の記事になりそうなので、ここではその結論を簡単にまとめてみました:
- 学校での学習プログラムは、真の言語能力を身につけることよりも、テストに合格することに重きを置いている
- 学習内容が学術的すぎるため、学んだトピック、状況、例題が実生活や職場で使われることは、ほとんどない
- 教材にかかわらず、学習内容が時代遅れの方法で書かれたり話されたりしており、本当に使用されている言語を使うための勉強になっていない
これからの外国語学習は、学習者が成直面していくであろう状況に最も適した学習、つまりリスニングの練習を通した学習向けに作成するべきです。Youtubeをはじめとする映像を用いた学習法は、この目的のための理想的なツールだといえるでしょう。
認知科学と言語教育・学習の専門家であるアンドレ(2018)は、本物の言語に接することが出来るという映像を使った学習の効果について研究しています。ロレーヌ大学(フランス)の言語対話の社会言語学的分析と言語教育学への応用分野における専門家で、CNRSのATILF研究所のメンバーであるアンドレ(2018年)は、「本物の映像は、現実のサンプルである」と述べています。
映像を使った外国語学習によって得られるものは以下のとおりです。:
- 様々なコミュニケーション状況や多様な社会状況に触れること。言葉の使い方、アクセント、イントネーション、リズム、メロディーなど言葉のバリエーションを観察することができる。
- 「些細な口語」(アンドレ, 2018年)に触れること。本には書いていないが、実生活で話されている言葉づかいを学ぶことができる。
- 本物の言葉と触れ合うことで、自然に外国語を話すことができるようになる。例えば、ある単語の使い方について、どこで、いつ、使うのかを学ぶことができる。
理由 2 : 文化にのめり込む
私が中国で経験したエピソードを1つご紹介します。まだ学習を始めた頃の私は「食事は済んだ?」と質問をされると「はい、焼きそばを食べました。何を食べましたか?」と返答していました。そして、その返答を聞くなり、皆が笑うのです。
私には長い間、笑われる理由が分かりませんでした。後に、「食事は済んだ?」とは挨拶の言葉で、本当の答えを求めていないことを知りました。学校で、このようなことは学習していなかったのです。
映像は、没入型社会文化体験の完璧な例といえるでしょう。人々がお互いに交流している様子を観察できますし、言語的または非言語的コミュニケーション(身体、手、顔...)を知ることもできます。学習している言語の国の文化の特殊性を発見することで、将来の対話者とのコミュニケーションや関わるための準備をすることができます。
しかし、YouTubeや他のプラットフォームでの英語学習法や、これらの利点を最大限に活用するにはどうすればよいのでしょうか?
まずは、触れる映像のソースをできる限り多様にする必要があります。例えば、ガーデニングの勉強、自動車の最新ニュース、母国語では見られない字幕付きのドラマなど、自分の興味に関連した達成可能な学習目標を設定し、本当にやる気の出るものから始めるとよいでしょう。
洋画やテレビ番組は様々な英単語を身につけるに最適ですが、本物のコミュニケーションに没頭することは出来ません。そこで、おすすめのリスニング用映像をご紹介します:
- ユーチューバー
- チュートリアル
- パフォーマンス
- 政治スピーチ
- ディベート
- ドキュメンタリー
- ...
これらのメディアに触れることで、文化や社会が身近に感じられるようになります。その国のメディア有名人を知る機会にもなるため、将来、対話相手との関係を築く上で、真の財産になるでしょう。目標の言語を話す人々の文化や社会習慣に触れることで、感情的な絆や心地良さが生まれ、モチベーションアップに繋がります。そして、そのやる気がさらなる上達の糧となるのです!
理由 3 : 状況に応じて無理なく学ぶ
本格的な映像で語学を学ぶことを、子どもの頃の体験に例えてみたいと思います。
言葉を話せるようになる前の子どもは、日常生活で体験しながら、いくつかの言葉や状況を理解していきます。例えば、子どもが泣くと、親は哺乳瓶を見せながら「お腹がすいた?」と尋ねます。その繰り返しで、全体の状況を「食べさせてもらう」というものとして理解するようになったのです。「お腹が空いた」という単語を発して、食べさせてもらえるという結論が同じであることを理解するまで繰り返します。そうすることで、文章を試し、間違えながら、最終的に正しいコミュニケーションを行うことができるようになるのです。
つまり、私たちが外国語を学習するときのように一つ一つの言葉の意味や使い方を理解して学んでいく方法は、子どもの言語習得法と全く違っているといっていいでしょう。
大人でも子供でも、私たちの脳は視覚優位であり、想像するよりも見たものを効率よく分析し、理解することができます。映画を見るより本を読む方が疲れてしまうのは、そのためです。
「レストランの奥のテーブルに座りなさい」という文章を読むとき、脳はその場面をイメージしようと努力します。しかし映画では、同じ文章を誰かが言えば、数ミリ秒後にはレストランの奥のテーブルが登場する... 脳は省エネを好むため、訓練されていない脳は映像に頼りがちになるわけです。
言語学習にとって、この出来事は、むしろ利点だということができます。「テーブル」という単語を知らなかったとしても、画像のおかげでその意味を理解することができるのです。本なら辞書を引くかもしれませんが...映像なら、目の前にある文脈を認識する必要はなく、その場で言葉が意味をなしてくれるのです。
本格的な映像であれば、流暢に外国語を話すという目標に近づけるということですが、その方法は?
このように、映像は語学学習やリスニングの練習に非常に有効で、特にそれが本物であればなおさらです。
言葉を聞くことは無意識かつ自然なメカニズムであり、言葉を聴くことは望ましいです。現実かつ視覚的、感情的な状況でそれらに直面したとき、それらを使用するのは、はるかに容易になります。
例えばCEFRの記述用語にあるような語学力だけでなく、社会的なスキルやノウハウも横断的に学ぶことができます。目的言語のチュートリアルでお裁縫を学んだり、大企業の社員インタビューでセールスの戦略を試聴してみませんか?
YouTubeでの英語学習に関する動画は、リスニング練習の上達に役立つので視聴を続けることをおすすめします!英語学習、日本語学習、その他の言語学習など、ユーチューバーが作ったリスニングのおすすめ動画はたくさんありますが、大きく上達するには、YouTubeで英語を学ぶ方法は?といった正しい問いを自問する必要があります。映画や動画を用いたリスニング効果は確立されていますが、全ての言語スキル、特に口頭表現は自習が必要になるでしょう。
ここでは、リスニング力を補うために、Cardemy(カーデミー)が提供しているものを中心にオススメをご紹介します:
発音と韻律を鍛える
- 音声転写
- 歌
語彙の暗記
- フラッシュカード
- 歌
- 読書
口語対話の練習
- ネイティブスピーカーとの会話
- 先生との授業
言語学習に役に立てる洋画やYouTubeチャンネルをご存知ですか?
私からのおすすめをリストにしてご紹介します
TCL Japan | https://www.youtube.com/c/tlcjapan |
5つ子シリーズやMy wedding dressなど面白い番組がたくさん 日常で、ビジネスで、どうやって英語が使われているかを学ぶことができます。 |
StudyInネイティブ英会話 | https://www.youtube.com/@StudyIn |
せいけさんとアンジーさんによる、英語学習といえば、のStudyInネイティブ英会話。面白くて楽しいビデオはみているだけで勉強になります! |
Ayane | https://www.youtube.com/@chattyamy/videos |
どのように英語を学習したかや、英語のVlogをポストしているAyaneさん。自分自身との向き合い方、Self loveについても積極的に発信していて、みているだけで心が浄化されます。 |
Chinatsu the emo | https://www.youtube.com/@ChinatsuTheEmo./videos |
海外在住のChinatsuさんの日常生活や英語学習ほうを紹介しています。 素敵な世界観で、映画を見てるような気持ちにさせてくれるチャンネルです。 |
やすラズマタズ | https://www.youtube.com/@YasRazzMaTazz/videos |
「英語力ゼロからの全過程を発信」されているチャンネルです。最近カナダのワーキングホリデーに挑戦しているやすさん。これからのビデオも楽しみです。 |
Saki Kawamura | https://www.youtube.com/@SakiKawamura/videos |
海外大学院卒のSakiさんが、アーや英語を通して |
いわた | https://www.youtube.com/@toeic3928/videos |
英語学習法に特化してYoutube活動をしているいわたさん。最近英語ブログも開設されてこれからのご活躍が楽しみです。 |
Chi in the US | https://www.youtube.com/@chiofamericanuniversitystu7717 |
アメリカに留学しているChiさん。英語でも日本語でも発信されています。アメリカ留学を目指す人の憧れ、間違いなしです。 |
レベッカの大冒険 | https://www.youtube.com/@rebeccamayofficial/videos |
日本在住レベッカさんによる英語でのVlog。レベッカさん本人も可愛らしいのですが、カメラマンさんとのやりとりもとっても癒されます。 |
It's me Marian | https://www.youtube.com/@its_me_marian/videos |
留学のリアルをYoutubeにしているMarianさん。留学生としての生の声、実際の生活を発信されているので、とても勉強になります。 |
皆さんのおすすめのチャンネルはありますか?
ぜひ下記のコメント欄でご紹介ください!
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